2010/01/06

Matatu Strike

年明け早々、ナイロビ市民の足である乗合バス(matatu)の組合が、仕事初めの月曜日から「警察官のハラスメントをなんとかせいや」と抗議のストライキを始めました。街は混乱していたのですが、先日、オディンガ首相が出てきて「何とかするから」と、ストライキは収束に向うようです。

ストのおかげでこの2、3日、普段マタトゥを利用している市民は歩いて仕事に通ってます。私は車で出勤しているのですが、朝夕車道の脇を歩いている市民を普段の数倍見かけます。昨日はいつも利用しているガスステーションで給油したら、夜勤明けの顔見知りの従業員が私の職場の近くまで乗せていって欲しいと頼んできました。彼の話だと皆4時起きで街まで3、4時間かけて歩いてるとのこと。

安全のためということで2004年から交通法規が厳しくなり、乗合バスでもシートベルトの着用が義務づけられ、定員規制が厳しくなりました。また、去年の暮に騒音規制も厳しくなり、マタトゥの車掌の客引きのための口笛・大声やカーステレオのサウンドも規制の対象となり、マタトゥドライバーが逮捕されるということもありました。こうしたマタトゥ営業に関わる規制が強化されたことで、交通警官のマタトゥ運転手へのツッコミどころが多くなり賄賂の要求が以前よりも激しくなってきているようです。Daily Nationの記事によると、ナイロビ市内で営業しているマタトゥのオーナーの1日の利益は10,000sh (1USD=75.4sh、2009/1/6時点)で、その中から警官への賄賂やムンギキへのみかじめ料などの不法な支払いとして、1,000shくらい支出しているようです。

ストライキ中にも少数ですが、マタトゥが客を乗せて走っているのを見かけました。マタトゥのオーナーからみかじめ料として徴収される資金はムンギキの活動資金に使われているし、ムンギキの構成員がマタトゥの運転手や車掌をやっていることもあるようです。このマタトゥ産業とムンギキの密接な関係を知ると、スト破りの制裁は怖くないのだろうか、と他人事ですが心配になってしまいました。

昨日のDaily Nationには、モンバサでスト破りのマタトゥを燃やした若者たちが捕まっている写真が載ってました。

参照URL1,参照URL2