2010/04/15

タンザニア旅行

今日は久々にナイロビオフィスで仕事です。3月半ばから、アメリカ・イギリス・日本へ出張、4月2日にナイロビに戻り翌々日からタンザニアへ家族旅行、ナイロビに戻った翌日ワークショップで研究発表とバタバタしてました。

今回のタンザニア旅行は旅行業を営んでいる友人家族の企画で、その家族とわが家が自家用車で行って来ました。ほぼ全行程運転してきましたよ。走行距離約1500キロ、途中でスタック一度、パンク一度と我が家の車もラフロードに相当痛めつけれました。私は何度も車の故障で予定通り帰還できないのではと心配しましたが、旅を熟知した友人家族のサポートと車(日本の輸入中古車)の性能・耐久性のお陰で、サファリを満足行くまで堪能し、予定通りに帰還することが出来ました。

今回の旅は自分で運転したので、充実感が違いますね。疲れたけど。デコボコ道の走行も日に日に慣れて上手くなって行くのが分かりました。



ヌーの群れ(セレンゲッティ国立公園内)


動物沢山見ました。ビッグ5(象・ライオン・豹・バッファロー・サイ)も制覇したしね。ンゴロンゴロ・クレーターの中でチーターも見ました。


岩(セレンゲッティ国立公園内)


この岩は中が空洞になっていて石で叩くと良い音がします。小さな窪みが沢山ありますが、そのくぼみは石で何度も叩いた跡なんです。音色もくぼみ毎に微妙に違っています。マサイが儀礼で楽器として使っていたそうです。空がきれいでしょう。


Shifting Sands(ンゴロンゴロ国立公園内)


上の写真Shifting Sandsと呼ばれる砂鉄からなる三日月型をした砂山で、草原の中に突如として現れます。強い風が吹いて砂がどんどん飛んでいるのに、砂山が維持されているのが不思議でした。近くのオルドバイ渓谷の学芸員(オルドバイ渓谷はアウストラロピテクス・アファレンシスの360万年前の足跡が見つかったところで小さな博物館がある)の話によると、Shifting Sandsは三日月型の砂山を維持しつつ少しづつ西へ移動しているそうです。

今回の旅行中も何時もの調査旅行の時と同様にGarminのGPS機器を常備し、ほぼ全ての行程のgeocodeを記録してきたのですが、当然砂山の位置もマークして来ました(2° 56.703'S  35° 18.886'E)。その周辺のGoogle Earthの衛生写真を見ていて、Shifting Sandsに関して小発見がありました(興味のある方はGoogle Earthで確認して見てください)。写真を拡大すると、砂山は私たちが行ってマークした地点よりも約90メートルくらい東に位置していて、確かに砂山が西に移動していることがわかります。少し縮尺を引いて見ると、砂山が東から西へ移動してきた軌跡が地面に残っています。もっと引いてみると同じような跡が幾筋も確認出来ます。同じような砂山が過去に幾つもあったことが分かります。我々が訪れた砂山より3.5キロほど北上した位置にはもう一つの砂山があります。どの筋の西の端も先細りになっていて、砂山は東から西へ移動し、やがて消滅していく運命にあることが容易に予想できます。筋を東にたどっていくと、筋は段々と北東の方角へと伸びています。地形の影響でその様な風の流れができるのでしょう。画像の解像度が低い(緑がかった)部分にまで筋が見えますので、相当な距離を移動しているようです。

今度行ったときにもう一度砂山の位置をマークするか、Googleの衛星写真が撮影された正確な時期がわかれば、移動速度がわかりますね。また、異なる時点での衛星写真でサイズの変化が分かれば、私たちが見た砂山がいつ消滅するか予測可能だと思います。



今回の旅行の走行の軌跡


楽しい旅行でした。

追記:Shifting SandsのGoogle Earthの衛星写真の撮影日が分かりました。メイン・ウィンドウの左下角に出ているんですね。知らなかった。2005年1月16日です。Google Earthのルーラーを使って私がマークした位置と衛星写真の砂山の距離を計測すると、約90メートルあります。衛星写真がとられてから約5.25年経過しておりますので、砂山の移動速度は90/5.25で約17.1メートル/年となります。



Shifting Sandsの衛星写真(Google Earth)

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